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議事録の取り方のコツ|初心者でも迷わない実践テクニック

会議に参加すると、「議事録をお願いします」と急に頼まれることがあります。しかし、実際に書こうとすると「何をメモすればいいのか」「全部書くべきなのか」「話が早くて追いつけない」と困ってしまう人が多いのではないでしょうか。

ところが議事録は、いくつかのポイントを押さえるだけで 誰でも効率的に、わかりやすく作成できる資料 になります。本記事では、初心者でも今日から実践できる「議事録の取り方のコツ」を丁寧に解説します。


目次

1. そもそも議事録とは?何のために作成するのか

議事録は、会議で話し合われた内容を「後から確認できる記録」として残すための文書です。
目的は主に次の3つです。

  1. 会議で決まった内容(決定事項)を明確にする
  2. 出席者の認識をそろえる
  3. 次回の作業や役割分担を明確にし、仕事をスムーズに進める

議事録は単なるメモではなく、会議の成果を確実に実行へつなげるための重要なツール なのです。


2. 議事録の基本構成を理解しよう

議事録にはいくつかの共通した構成があります。
会議の種類が違っても、基本のフォーマットを知っておくと迷わず書けます。

● 一般的な議事録の構成

  • 会議名
  • 日時
  • 場所
  • 出席者・欠席者
  • 議題(アジェンダ)
  • 議題ごとの話し合い内容
  • 決定事項
  • アクションアイテム(担当者・期限)
  • 次回会議の予定

特に重要なのが「決定事項」と「アクションアイテム」です。
会議は議論が目的ではなく、決めることが目的 だからです。


3. 議事録は「全部書こうとしない」ことが最大のポイント

議事録が苦手な人の多くは、「話のすべてを記録しようとして失敗」しています。

会議では雑談や余談、繰り返し発言が多く、すべてを記録するのは不可能です。また、会議の価値は「何を決めたか」にあります。

そこで大切なのは、要点だけを押さえること

● 書くべきポイントはこの3つだけ

  1. 結論(何が決まったか)
  2. 理由(なぜそれが決まったか)
  3. アクション(誰が・いつまでに・何をするか)

これさえ押さえれば、自然とわかりやすい議事録になります。


4. 会議前の準備が8割

議事録は「会議中に頑張るもの」ではなく、会議が始まる前にほぼ完成している と考えるのがコツです。

● 会議前にやるべきこと

① 議題(アジェンダ)を確認しておく

議題ごとにページ(または段落)を準備しておきます。

② 会議の目的を把握する

・決定する会議なのか
・情報共有が中心なのか
・方針を確認するのか

目的がわかっていれば何をメモするべきかが明確になります。

③ 参加者の役割を把握

誰が決定権を持っているのか、誰が関係者なのかを知っておくと◎

④ 議事録テンプレートを開いた状態でスタンバイ

よく使うフォーマットをひとつ用意しておきましょう。

● 事前準備の例

【議題1】来年度のイベント計画
・目的:予算案を決める
・事前資料:昨年度実績、参加者アンケート
・書くべきポイント:決定事項、担当部署、スケジュール

このように、会議前に整理しておくと「何をメモすればいいか」が明確で混乱しません。


5. 会議中にメモすべき内容と書き方のコツ

● ① 結論が出た瞬間を必ずメモする

会議で最重要なのは「決まった内容」です。

  • 「じゃあ、今年はオンライン開催にしましょう」
  • 「予算は○○万円でいきます」
  • 「この部分は総務課が担当で」

こうした決定が出た瞬間を逃さないようにしましょう。

● ② 話の要点だけを短くまとめる

長い文章にしなくてOK。
単語や短文で十分です。

例:メモの取り方(悪例 → 良例)

× 「Aさんが昨年度の参加者数の伸び悩みについて説明し、その要因について…」
〇 「A:昨年参加者減 → 理由:周知不足」

会議中はスピードが命。
文章らしくしようとせず、後で読んで意味がわかればOK。

● ③ 話している人の名前を入れる

特に「意見・提案」は誰の発言かが重要。

例:

  • B:資料作成の工数が多いので自動化を希望
  • C:自動化は来期検討が現実的

● ④ 時系列ではなく議題ごとに整理

会話は前後することが多いですが、議事録は「議題ごと」に整理します。

会議中にも適宜、メモを移動させると後が楽です。

● ⑤ 決定事項と検討事項を区別する

混ざってしまうと、後で混乱します。

例:
【決定】開催日は10月15日
【検討】プログラム構成は次回会議で決定

● ⑥ 資料や画面共有はメモに残す

どの資料のどの部分を見て話していたのかを書いておくと親切です。

例:
「資料3ページのグラフについて議論」


6. 会議後にやるべきこと|仕上げのコツ

会議が終わったら、なるべく早く議事録を完成させましょう。
記憶が残っているうちがベストです。

● ① メモを文章に整える

会議中のメモを元に、読みやすい文章にします。

  • 箇条書きでOK
  • 無駄な言葉は省く
  • 事実だけを書く

● ② 主語をはっきりさせる

「誰が」「何をするか」は必ず明確にします。

例:
×「確認する」
〇「総務課の田中が確認する」

● ③ 決定事項を一番上にまとめる

関係者がまず確認したい項目のため、冒頭に整理しておくと喜ばれます。

● ④ 専門用語・略語は補足を入れる

読み手に伝わらないと議事録の意味がないため、必要に応じて説明を追記。

● ⑤ 配布前に誤字脱字・事実誤認をチェック

特に

  • 日付
  • 担当者名
  • 期限
    などは要注意。

7. すぐ使える議事録テンプレート

【会議名】
日時:
場所:
出席者:
欠席者:

【決定事項】
・
・
・

【議題1】
<主な意見>
・
・
・
<決定事項>
・
<アクション>
担当: 期限:

【議題2】
(同上)

【次回予定】
日時:
場所(またはオンラインURL):

このテンプレートを使えば、誰でも迷わず議事録を作成できます。


8. 議事録をとるときに便利なツール

最近は議事録作成を助けてくれるツールが増えています。

● 音声文字起こしアプリ

  • Notta
  • oVice
  • Microsoft Teamsの自動文字起こし

会議後のまとめ作業が格段に楽になります。

● ChatGPT

メモの整理や文章の整形に非常に役立ちます。

例:
「このメモから議事録を作って」と依頼すると自動で文章にしてくれます。


9. 上級テクニック:会議の意図を読み取る力を身につける

議事録のレベルを上げるには、話の背景や意図を理解することも大切です。

● 視点を3つ持つ

  1. 「何が決まりそうか?」
  2. 「誰がキーパーソンか?」
  3. 「どの課題が重要か?」

こうした視点で会議を聞くと、要点が見えてきます。

● 議事録は“主観”ではなく“客観”

議事録はあくまで「事実の記録」。
個人的な解釈は加えません。


10. まとめ|議事録はコツを押さえれば誰でも上達できる

議事録は、会議の成果を仕事の実行につなげるための重要な文書です。
しかし、難しく考える必要はありません。

書くべきポイントはたった3つ。

  1. 決まったこと
  2. 決まった理由
  3. 誰が・いつまでに・何をするか

これだけで、読みやすく実用的な議事録になります。

さらに、

  • 会議前の準備
  • 会議中の要点メモ
  • 会議後の整理
    を押さえれば、誰でも質の高い議事録が作成できます。

「議事録が苦手…」という人でも、今日から必ず上達できます。

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