〜覚えておくと便利な紙サイズの基本と見分け方〜
仕事や学校、日常生活の中で最もよく使う「紙サイズ」。特に A4 や B5 は、コピー、印刷、書類整理、ノート購入などで毎日のように目にする規格です。
しかし、
「この書類ってA4?B5?」
「印刷設定でどっちを選べばいいかわからない」
「大きさの差がピンとこない」
という悩みを持つ人は意外と多いもの。
そこでこの記事では、
A4やB5などの紙サイズの仕組み・判別方法・覚え方・実際の活用ポイント を、初心者にもわかりやすく丁寧に解説します。
紙サイズに詳しくなると、書類の印刷ミスが減り、仕事の効率も上がります。ぜひ最後まで読んでみてください。

1. A判・B判って何?サイズの基本ルール
まず理解したいのは、紙の規格には大きく2種類あるということ。
- A判(A0, A1, A2, A3, A4…)
- B判(B0, B1, B2, B3, B4, B5…)
この “A” と “B” がなぜ分かれているのか、あまり知られていません。
1-1. A判は「国際基準 ISO216」
A判は国際標準化機構が定める 世界共通の紙サイズ です。日本だけでなく欧州など多くの国が採用しています。
特徴:
- A0サイズの面積は 1㎡(1平方メートル)
- 1を半分にすると2、さらに半分にすると3と続く
- 常に縦横比が 1:√2(約1:1.414)
この「半分にしていくと同じ形が保たれる」というのが A判の最大の特徴です。
1-2. B判は「日本独自の基準(JIS)」がベース
B判は日本の寸法体系である美濃紙などの伝統的な紙サイズをベースに作られた規格。
特徴:
- A判より一回り大きい
- 日本では昔から馴染みが深く、ノートや印刷物で多用される
- A判ほど世界共通ではない
2. A4とB5の大きさを具体的に比較
まずは、一般的によく使う「A4」「B5」のサイズを数字で確認してみましょう。
| サイズ | mm(ミリ) | 印象 |
|---|---|---|
| A4 | 210 × 297 mm | コピー用紙の標準。役所書類・ビジネス文書の基本 |
| B5 | 182 × 257 mm | ノート・会議資料・学校プリントなどに多い |
2-1. 見た目の違い
- A4はB5より一回り大きい
- A4とB5を重ねると、外側にA4が少しはみ出る
- 会議資料や職場文書はA4が主流
- 学校ノートや教科書はB5が多い
2-2. 数字を覚えるコツ
覚え方:
- A4 → 21 × 30 cm ぐらい
- B5 → 18 × 26 cm ぐらい
ざっくり数字だけ覚えると判別が速くなります。
3. 手元の紙がA4かB5かを判別する具体的な方法
ここからが本題。紙を見て「A4」「B5」を判断する実践的な方法です。

3-1. ① 定規で測る(確実)
もっとも確実な方法は縦横の長さを測ることです。
A4
- 縦:29.7cm
- 横:21.0cm
B5
- 縦:25.7cm
- 横:18.2cm
判別ポイント
- 縦が 30cm近ければ A4
- 縦が 26cm弱なら B5
もし迷ったら「縦の長さ」で判断すればほぼ確実に判別できます。
3-2. ② A4書類(コピー用紙)と重ねる
コピー機の紙はほぼ100% A4 です。
どのオフィスにも置いてあるので比較しやすい方法です。
判別のやり方
- 手元の紙をコピー用紙の上に置く
- ぴったり同じ大きさ → A4
- コピー用紙から少しはみ出る → 手元がA4より小さい → B5の可能性大
点線のようにはみ出しを見ると違いが一目でわかります。
3-3. ③ ノートと比べる
一般的なノートの多くは B5サイズ です。
学校ノート、大学ノートのほとんどがB5規格。
判別方法
- ノートと同じ → B5
- ノートより一回り大きい → A4
職場にコピー用紙がない場合でもすぐ判別できます。

3-4. ④ ファイルのサイズから判断する
書類がファイルに入っているなら、そのファイル内の表記で判別できます。
例:
- ファイル背表紙に「A4」「B5」の記載がある
- ルーズリーフの穴の間隔はA4/B5で規格が異なる
3-5. ⑤ 比率で判断する(慣れた人向け)
A判もB判も 縦横の比率が一定(1:√2)。
つまり、どのサイズも縦が横の約1.4倍です。
比率を見ると…
- ノートみたいに少し横長 → B5?
- コピー用紙みたいに縦に長い → A4?
これは慣れればかなり使える方法です。
4. A4やB5を使い分けるときのポイント
紙サイズの判別ができるようになると、用途に応じた使い分けが楽になります。
4-1. A4が向いている場面
- ビジネス文書
- 契約書
- 行政書類
- 会議資料
- PDF印刷
日本の公的書類のほとんどはA4が標準です。
4-2. B5が向いている場面
- ノート
- 講義資料
- 読み物資料
- 教科書
- 文字が多くない資料
B5は持ち運びやすく読みやすいので、教育現場で特に多く使われます。
4-3. 印刷設定で間違えないためのコツ
印刷で最も多いミスは「B5の原稿をA4で印刷してしまう」問題。
対策
- 原稿のサイズを最初に測る
- PDFの場合は「ファイル → プロパティ」でサイズ確認
- 印刷画面のプレビューで実寸を確認
- 自動縮小・拡大をOFFにする
これだけでもミスはほぼゼロになります。
5. A判・B判の覚え方(初心者向け)
サイズ規格をざっくりと覚える方法も紹介します。
5-1. A判の覚え方
- A4はコピー用紙 と覚える
- A3はA4の「横2枚分」
- A5はA4の半分
- A6は手帳サイズ
A4を基準に派生させて覚えるのがコツ。
5-2. B判の覚え方
- B5はノートのサイズ
- B4はB5の横2倍(新聞の折り見開き)
- B6は文庫本サイズ
こちらもB5を基準に覚えると簡単です。
6. なぜA4とB5が存在するのか(歴史的背景)
紙サイズが二つあるのは「日本と世界の文化の違い」が背景にあります。
6-1. 世界はA判、日本はB判文化
- 欧州はA判を基準に発展
- 日本は伝統的な紙文化(美濃紙など)からB判が普及
- 国際化が進み、ビジネスではA4が主流に
教育現場では今もB5が多く使われるため、二つの文化が共存しています。
7. まとめ:A4とB5は「数字を見れば簡単に判別できる」
紙サイズの判別は、一度覚えれば誰でもすぐに使いこなせます。
■ A4とB5の判別ポイント(まとめ)
● A4
- 210 × 297 mm
- コピー用紙の標準
- 縦が約30cm
● B5
- 182 × 257 mm
- ノートの標準サイズ
- 縦が約26cm
■ 判別方法
- 定規で測る(最も確実)
- コピー用紙(A4)と重ねる
- ノート(B5)と比べる
- ファイル表記を見る
- 比率で判断する(慣れた人向け)
A4とB5の違いを理解すると、
印刷ミスや書類整理の失敗が減り、業務効率が確実に上がります。


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